入倉伸夫のシニアライフⅡ

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を考えるー補助として

蕨市錦町5丁目付近から歩きながら、古を考える》

◇ 錦町に伝わる伝説と伝承 (3 

ここで、少し考えの観点の角度を変えて、錦町に伝わる伝説と伝承をみてみます

(d) 戸田市に笹目という地名がありますが、ここは”佐々目郷”といって鎌倉時代の終わりごろから鎌倉の鶴岡八幡宮の所領として開発が進んでいました、『鶴岡事書日記』(つるがおかことがきにっき)という史料によれば、「法花垣内」(ほっけかいと)あるいは「水深」という地名が記されています

「水深」と言う地名は、さいたま市戸田市にもありますので、蕨の「水深」こととは簡単には言えませんが、「法花垣内」という地名は、それに近い地名で知られているのは、蕨の錦町5丁目周辺をさしていた「法華田」しか見当たりません

従って、『鶴岡事書日記』に”佐々目郷”内として出ている地名は、その大部分が戸田市とその周辺であることから、やはり「法花垣内」は錦町内の所を示していたものと思われます、つまり、錦町地域の一部は、鎌倉時代の終わりごろから”佐々目郷”に含まれていたことになります